kanjuseitosyakaitojounetsu’s diary

コミュニケーション(意思疎通)、マーケティング、広告、メディアのブログです。経営分析、投資分析、ビジネススキルの目線もあります。これらの観点から様々な事柄を分析します。

【書籍分析】なぜ今LAWSONが「とにかく面白い」のか?【上坂 徹】【三菱商事の力】

導入。手に取った理由。

ローソンの会社のカラーである青色がきれいだったため。

 

書籍タイトル

なぜ今LAWSONが「とにかく面白い」のか?

 

分類

ローソンという企業の広告本。宣伝本。

ローソンという企業のブランディング事例としての事例本。

マーケティングの教科書の実例集の一社版。

 

書籍テーマ一言要約

ローソンという企業の宣伝の本。2流以下。その根拠は、著書のタイトルの問いかけである、

なぜローソンが面白いのかというといに応えていないから。著者は応える実力がないと

解釈されてもしょうがない。企業広報の本であり、著者が伝えたい点がないと感じる。

そのような書籍を仕事のために書いていると判断されてもしょうがない。

著者の顧客は、出版社であり、ローソンという顧客。

しかし、実例としての強みがある。マーケティングの教科書の事例部分を一社において、

まるまる一冊の本にした、マーケティングの実例本としては、マーケッターには役に立つ。

 

 私の書籍タイトルにたいする答えは、以下だ。ビジネスにおける戦略力とデータ分析力。

これが、40周年を超えるローソンを面白くしている。一言で言うと三菱商事の力だ。

 ビジネスの戦略力は、時代の変化に対応し、商品や制度をかえている。それにより、

面白み、変化を顧客は感じるのだ。その実例として、覆面調査や、

東北大震災以降の電気料金制度、廃棄、割引制度だ。

コーヒーがセルフサービスでないところに、従業員マネジメントという、

インナーマネジメントの知見が見られる。従業員の掃除のコスト、

しかもアンケート調査ではでてこないであろう点を分析している。

企業としてのマネジメント層のレベルの高さだ。

 データ分析の強みはすばらしい。とくに、POSデータと実際のデータの違いの

議論もすばらしい。ここでも従業員マネジメントの視点がある。データ活用があり、

リサーチレベルが高い。(正直言って、今後マーケティングリサーチ業界の存在意義が薄れる。

すでに、インターネットマーケティングリサーチに既存のマーケットリサーチ企業は苦戦を

強いられているが。マーケティングリサーチの将来性は厳しいだろう。)

データ分析戦略の源泉は、2001年の三菱商事による経営からである。

 

著者

上坂 徹 1966年生まれ。早稲田大学商学部卒。ワールド、

リクルートグループを経て95年よりライターとして独立。

 

 

目次

はじめに 今のコンビニはここまで進化しているのか

 

chapter1 「驚きのスイーツ」はいかにして生まれたか?

Chapter2 そもそもコンセプトが違う「MACHI cafe コーヒー」

chapter3 実は「保存料ゼロ、合成着色料ゼロ」製造工場の挑戦

chapter4 自社出資の農場から野菜を直送「ローソンファーム」

chapter5 「健康」に配慮された食品がなにげなく、続々と

chapter6 「Ponta」データ分析でリアルな消費行動を読み取る

chapter7 一点集中主義、「これぞローソン」を作りたい

chapter8 共存共栄を目指す対等なパートナー「FCシステム」

chapter9 「お客さまに来ていただくのではなく、お客さまに近づく」

chapter10 ローソン誕生四十周年プロジェクト「百八十日プロジェクト」

chapter11 ローソンは、コンビにはどこに向かうのか?

おわりに

 

すばらしい点、強み(概要)

 

ローソンの取り組みを詳しく事例をあげて紹介している点。

コンビニ各社を比べる人には有効。

コンビニ会社のマーケティングの実例としては統一感がある。

マーケティングの教科書の事例部分を一社において、まるまる一冊の本にした。

マーケティングの実例として、面白い。コンビニ業界という競争の激しく、

スピードの速い業界のマーケティング実例が学べることがすばらしい。

ポイントデータ分析、商品ブランディング、どれも実例がわかりやすい。

 

おすすめする読者

大きく二つ。マーケッター。データ分析担当者。商品企画者、ブランドマネジメント担当者。

ローソンの宣伝本から、ローソンのいい点を情報として取り上げたい人。

コンビニ会社のマーケティングの実例としては統一感がある。

  

その理由

豊富なマーケティング実例。

商品企画から、ブランディング、マーケットリサーチ、ビッグデータ応用事例と実例が多い。

そのことに興味があるなら役に立つ。ローソンに投資したり、

フランチャイズするような形でリスクをとる人は、押さえておくべき本である。

ロールケーキ商品ブランディング、コンビニコーヒーのラテという差別化。

pontaカードのデータ分析は魅力的な事例だ。

  

読むべき場所

具体例の部分。

ビジネス戦略が感じられる部分。chapter1

「驚きのスイーツ」はいかにして生まれたか?

Chapter2

そもそもコンセプトが違う「MACHI cafe コーヒー」

chapter6

Ponta」データ分析でリアルな消費行動を読み取る