業界人間ベムからの問いかけをまず整理しよう。
①ベイン社のスキーム、ADKの次のゴールを調べること。→LBO、O.I(オープンイノベーションによるデータマーケティング)
②公のリリースを読むこと→途中
③自分の仮説を検証してもらうこと→仮説構築はまだ。ベインキャピタルがADKの将来をいかようにも転がせる立場であることを確認した。
④負債額がどれほどか検証する必要がある→最大1200億円。シナリオをまとめる必要がある。
⑤ADKの社員がベインキャピタルがつくった借金を支払う必要があるのか確認する。→シナリオしだい、要確認。
⑥ADKの取締役や執行役員が、デジタルやテックの知識をもっているか、その投資をおこなうことができる人材か検証する。→ない、O.Iで解決できそうと考えているのではないか。
⑦中国、タイ、インドネシアなどのアジアを中心とした事業の再構築が可能かどうか検証する。→未
現在の課題は公式リリースを丁寧に読んでいく段階だ。
公式リリース11ページ目から。
公式リリース8ページ目までの前回の記事まではこちら。
kanjuseitosyakaitojounetsu.hatenablog.com
11ページからは、主に本公開買い付け(ベインキャピタルの子会社によるTOB、LBO)についてADKが賛成した理由が書いてある。
ベインキャピタルの提案日
ベインキャピタルは、平成29年2月15日にADKに対して、こんかいの取引についての提案書を提出したとのことだ。
その提案をうけて、買付けについてのチェックを依頼した。買付け価格という財務のチェックと、実行という法律のチェックだ。
財務のチェックは、財務アドバイザーとして、①三菱UFJモルガンスタンレーを選んだ。
法務アドバイザーとして、②森・濱田松本法律事務所を選んだ。
同時に、社外取締役のみで構成された③社外取締役協議会を設置した。
ベインキャピタルのDD開始日
ベインキャピタルは、平成29年3月2日より、買収監査(デュー・ディリジェンス)を実施した。
ベインキャピタルの公開買付け価格連絡日
ベインキャピタルは、平成29年8月10」日に一株あたり、3,371円~3,517円という価格を提案した。
ここで、ADKは、①財務アドバイザーである、三菱UFJモルガンスタンレーに株式公開買付け価格が正しいかどうか聞いた。
また、③社外取締役協議会が、第三者として、④山田ビジネスコンサルティング会社(山田BC)にADKの株式価値算定を依頼した。
交渉はいつまで続いたのか
そして、公開株式買付けの価格引き上げをベインキャピタルに依頼したということだ。
平成29年9月29日まで交渉は続いた。
そして、平成29年10月2日に公開買付けに賛同するとADKは、表明した。
12ページ
12ページには、交渉の結果確定したTOBの株式価格算定が妥当である理由が三つ書いてある。1、①の三菱モルガンスタンレーからの算定結果の価格を上回っている、2、同等の事例と比べて、同程度のプレミアムがついている、3、社外取締役会がOKした、4、買付け手続きに法的な問題はないことを確認した、
からとしている。
OKをだした社外取締役
社外取締役を確認しよう
木戸英晶
慶応大学卒業 伊藤忠出身の人
衛星放送・衛星通信事業の経験者。
木下 俊男
首藤恵
専門はコーポレートファイナンス
adkは、10月16日に追加リリースを発表し、
彼らの活動によりTOBの株価が向上したと述べている。
彼らの業務も検討内容に入るだろう。
13ページからは、ベインキャピタルの子会社による財務の戦略が説明される。
いわゆるLBOのあとの実務だ。