kanjuseitosyakaitojounetsu’s diary

コミュニケーション(意思疎通)、マーケティング、広告、メディアのブログです。経営分析、投資分析、ビジネススキルの目線もあります。これらの観点から様々な事柄を分析します。

【書籍分析】デュアル・ブランド戦略【矢作 敏行】

導入。手に取った理由。

本カバーがざら紙で目立っていた、また個別のブランド戦略の書籍に比べ、ブランド戦略全体の書籍は数少ないため、気になった。

 

書籍タイトル

ディアル・ブランド戦略

 

分類

ブランド戦略全般の書籍。とくに、スーパー、コンビニといった日常消費財における、プライベートブランドナショナルブランドの関係性からとらえたブランド戦略論に特化している。

 

書籍テーマ一言要約

スーパー、コンビニといった日常消費財における、プライベートブランドナショナルブランドの関係性からとらえたブランド戦略論。ビジネス書のコーナーにあったが、専門書に分類される。ヨーロッパのプライベートブランドナショナルブランドの歴史、日本のそれらの歴史、さらに個別のブランドの実例が書いてある。全体をきちんと読むと、20時間ぐらいかかるだろう。

プライベートブランドの製造者への丁寧な調査が大変目立つ。

著者の言葉を借りれば、本書は、ナショナルブランドプライベートブランドが競い合い、なおかつ共存するブランド間競争の展開をメーカー、流通双方の経営戦略的視点から論じている本である。

 

著者(編者)

矢作 敏行 1969年。国際基督教大学教養学部卒業。元新聞記者。現在、法政大学経営学部教授。小売事業の専門家。プライベートブランドの第一人者。

 

目次 ディアル・ブランド戦略

序章PBの台頭とブランド戦略の転換

第Ⅰ部 シングル・ブランドからディアルブランドへ

第1章 NBとPB 欧米における二つのブランドの歴史と現状

国別PB比率の比較分析その他

第2章 日本におけるPBの歴史と現状

トップバリュセブンプレミアム

第3章 PB戦略の論点

第Ⅱ部 メーカーのディアル・ブランド戦略

第4章 PBの台頭とNBメーカーの戦略

ビール、即席カップめん、牛乳、豆腐

第5章 トップメーカーのディアル・ブランド戦略

キューピー、山崎製パンカルビー日本ハム

第6章 PB製造受託事業の評価

東洋水産、シマダヤ、岩崎食品工業、青木食品、ニッセーデリカ

第Ⅲ部 PB商品開発の新潮流

第7章 カテゴリー革新とディアル・ブランド戦略

キューピーのサラダ・惣菜事業

第8章 サステナブルPB商品の開発

第9章 イギリス食品小売業のPB開発

第10章 欧州百貨店による衣料品PBの展開

終章 シングル・ブランド戦略を超えて

あとがき

 

すばらしい点、強み(概要)

 

分析の量と仮説の提案までできるほどの分析の精度の高さ。

本書は、ナショナルブランドプライベートブランドが競い合い、なおかつ共存するブランド間競争の展開をメーカー、流通双方の経営戦略的視点から論じている本である。

分析手法として、歴史、理論、事例という異なるアプローチを行っている。大変貴重な書籍だ。

全体を俯瞰するうえでこの書籍は逃してはいけない一冊だ。

 

おすすめする読者

消費財マーケティング担当者。ブランド管理者。流通業の人。コンビニやスーパーにおけるブランド戦略がまとまっている。それらを提案し、深い理解を必要としているコンサルタント

経営学を学んでいる人。経営学修士号をとろうとしている人。

 

その理由

業務担当者としては、日々の業務に追われるだけでなく、自分の業務を俯瞰し、振り返るときに有意義な一冊。転職前に自分の強みを分析するときにも役立つ。自分の業務が消費財マーケティングのどの部分を担当しているのか、そして歴史的に次にどうなっていくのかを推測することに役立つ。組織の経営戦略が理解できて日々の業務の意味がわかる、大変貴重な書籍のため。戦略論として、限られた分野に特化していて質が高い。

 

読むべき場所

序章 PBの台頭とブランド戦略の転換

第Ⅰ部 シングル・ブランドからディアルブランドへ

第1章 NBとPB 欧米における二つのブランドの歴史と現状

国別PB比率の比較分析その他

第2章 日本におけるPBの歴史と現状

トップバリュセブンプレミアム

第3章 PB戦略の論点