導入。手に取った理由。
ちきりんブランドで手に取った。ビジネス書。ランキング上位の本。ちきりんの一押しは、マーケットという言葉。マーケットの概念が理解できているかは微妙なところだ。マーケットと書いてあって読まないわけにはいかない。みんな大好きちきりん。ひとつなぞがある。目次のページの「次」のフォントサイズが、「目」と比べて小さい。これは何を意味するのだろうか。
書籍タイトル
マーケット感覚を身につけよう
分類
マーケティング戦略本。戦略の本、マーケットに特化している。
書籍テーマ一言要約
テーマは、マーケット感覚。ちきりんが独自に定義したことば。マーケット感覚とは、「売れるものに気がつく能力」、「価値を認識する能力」である。広く言うと、価値を発見する力ということだ。コンサルでいう、事象の新定義と特性のうち、マーケットで売れるものに絞ったイメージだろうか。
マーケット感覚とは、事象の新定義のスキル、ただし分野は、ひらかれた市場。こう説明すると、コンサルの本になる。ちきりんのコンサルスキルの弱みが伝わってくる。ちきりんブランドがあるから世に出る本ともいえる。ちきりんは、マーケット信奉者であり、マーケットで生き延びている。からだを張っている。からだを張っている人の意見は、参考程度に聞く価値がある。
数回読む価値があるかもしれない本。
ただし、事象の分析自体は、微妙。自動車の分析を価値とは何かで行っているが、間違っている。都市部の人が車を買わない理由は、利便性ではない。金がないから、それがおおきな理由。これは、通常の費用のマーケティング・リサーチとか、アンケートでは出ない。お金がないから買えないなんて認識したくないから、すっぱいぶどうの話。
著者
ちきりん。ブロガー。人気のある人。マッキンゼーに17年ぐらいいた人。個人的には、結構すき。なぜなら、自分の限界をみとめる脳の耐久力があるから。
目次
はじめに
序 もうひとつ能力
・論理思考とマーケット感覚
・その他
1 市場と価値とマーケット感覚
・価値とは何か?
・マーケット感覚は学べるスキル
・その他
2 市場化する社会
・相対取引だった昔の就職活動
・婚活も市場化!
・需給バランスに振り回される難関資格職業
・その他
3 マーケット感覚で変わる世の中の見え方
・私的援助こそ弱者を切り捨てる
・その他
4 すべては「価値」から始まる
・マーケティングとマーケット感覚
・ジャパネットたかたは何を売っているのか?
・普通の人も「売れる価値」を持っている!
・その他
5 マーケット感覚を鍛える5つの方法
・市場に評価される方法を学ぶ
・その他
終 変わらなければ替えられる
・一生一つの専門性は無理
・その他
すばらしい点、強み(概要)
マーケット、市場への熱。
この本は、かなり特殊だ。市場の力にとりつかれた著者が、数年書きたかったテーマだ。著者自身の熱が伝わる。整理されているとは思えない。そのため切り口をうまくきりとることがしにくい。
ただ一つは確実にいえることがある。人によっては、著者の熱を感じる部分が書籍の中にある。あくまでも、著者が体験したこと、旅行とかに対しての著者の熱と触れ合う部分があるから。要約にあるように、事象の分析は微妙。
おすすめする読者
マーケット、市場というキーワードに興味がある人。このような分類になる。
その理由
マーケット戦略の書籍の中で、マーケット、市場に対する熱がこれほどある本は珍しい。マーケットという概念には、熱量という概念はあまりなじまないことが通例だからだ。
熱量が、マーケットではない、さるやまのさるの本能の部分を刺激する。刺激物として質が高い。
読むべき場所
具体例の部分。「はじめに」の部分。短期的に確実に読むべき箇所、それは以下だ。序 もうひとつ能力・論理思考とマーケット感覚
1 市場と価値とマーケット感覚
・価値とは何か?
・マーケット感覚は学べるスキル
2 市場化する社会
・相対取引だった昔の就職活動
・婚活も市場化!
・需給バランスに振り回される難関資格職業
3 マーケット感覚で変わる世の中の見え方
・私的援助こそ弱者を切り捨てる
4 すべては「価値」から始まる
・マーケティングとマーケット感覚
・ジャパネットたかたは何を売っているのか?
・普通の人も「売れる価値」を持っている!
5 マーケット感覚を鍛える5つの方法
・市場に評価される方法を学ぶ
終 変わらなければ替えられる
・一生一つの専門性は無理