今回は、マーケティングとブランドの話をしよう。そして、地方経済の状況に少し触れよう。
地方経済は、ぼろぼろだ。いつかの状況はまとめるとして、とりあえず、ぼろぼろだ。
簡単に言うと、夕張市を思い出してほしい。夕張市は、破綻した。現在はどうなのか、2百数十億の借金を返済している。借金は、300億円ない。しかし、夕張市は破綻したままだ。これは、どういうことか考えよう。300億円の借金さえ返せないということだ。つまり、ぜんぜん稼げない。稼ぐ能力が著しくない、これが地方経済の評価だ。300億円の借金は非常に小さい。横浜市の交通局、水道局で、1500億円ぐらいの借金はある。つまり、水道局ひとつよりも町全体のほうが借金の額が少ないのだ。
つまり、ぼろぼろだ。
ここからが、少し本題だが、地方経済は当然お金がほしい、観光客を狙うわけだ。
で、観光ブランド化とかおこなう。しかし、あまりうまくいかない。その理由は、丁寧に分析したいのだが、今回は、うまくいったケースを紹介したい。それは、尾道である。正確に言えば、しまなみ海道である。
ここからサラリーマンは何を考え、得られることができるのか、そのような提言につなげたい。
伝えたいこと
地方経済における地方都市ブランド化。ブームではない何か。尾道における自転車と夜行列車とうどんを例として、地域ブランドをかたる。
尾道、しまなみ海道がブランド化した理由は、はっきりとしたほかの街との差異があるからだ。それは、自転車旅行に特化した、道があるからだ。その点をはっきりとしたウリにできる。根拠のないアピールではない。サラリーマンもブランドを築くなら、はっきりとした根拠が必要である。
本文
地方経済の衰退は現実だ。
大変厳しい。東京一極集中が原因なのか、原因として解決できるのか。
記事の冒頭でかいたが、地方経済はぼろぼろなのだ。
その問題の特定とは別に現実として日々地方経済はビジネスを立ち上げ解決していくことが求められる。
一つの形として、観光があげられる。その観光がブランドとなっている尾道の例をあげる。
分析の効果
短期的な効果 尾道とうどんと自転車の旅行がバブルを超えて、ブランドとなっていることがわかる。
長期的な効果 地方都市のブランドは、インフラが支えている。そして、そのブランドを支える根拠が存在している。このケースが全国で生かせるかを検討して見る価値がある。
そもそも地域は、ブランドになりえるのか。
はっきりいうと、地域がブランドになることは著しく難しい、それが私の答えだ。
地方自治体の人はブランドになって、多くの観光客に来てほしいと望むが、そんなことはできない、なぜならば、そこには競合という観点があるからだ。
考えてほしい、一般の人々が旅行するとする、旅行先は日本全国、交通網が発展しているためどこにだっていけるのだ。つまり、競合が多いのだ。
若者向けなら、東京ディズニーがライバルだし、USJがライバルになりうる、大変厳しい戦いだ。その戦いに挑むのは、頭が悪い。胸に手を当てて思い出してほしい、地方自治体の役人は、ほかの自治体に旅行に行くのか。旅行に来てくれるのは、一般の人で選択の自由があるのだ。
とはいうものの成功例もある
尾道という都市がある。地方都市だ。
この街が自転車で有名だ。それは、しまなみ海道だ。
このみちは、自転車好きにはとても有名だ。この取り組みを支えているのは、インフラだ。
自転車は、借りることができる。そして、自転車専用レーンがあって走りやすい。秋や春には、ぜひ自転車をこぎたい。そして、すばらしい旅行コースは、いくつかある。
おすすめは、夜行列車だ。このコースには、サンライズ瀬戸・出雲がある。
くわしくは、以下のページを参照してほしい。(大阪から東京だが、わかりやすかった。)
【寝台特急サンライズ出雲・瀬戸】寝台列車で大阪から東京へ 〜利用風景・料金表〜
サンライズ出雲の説明
サンライズ出雲は夜行列車だ。正直たかい。飛行機よりも高い。しかし、人気がある。どこを通っているかというと、東京から横浜、ずっと下って、島根県まで行く。出雲大社に行くイメージだ。途中下車して、四国に行くこともできる。二回乗ったことがあるが、なかなかいいものだ。
そして、しまなみ海道をとおって、今治にいく。今治レンタカーをかり、高知でうどんをたべる。
高知の有名うどん店は、自動車でいきやすいところにある。
これがおすすめの旅行プランである。
しまなみ海道のインフラの整備は、自転車を借りられることだけではない。
途中で自転車を返却し、バスで移動できる。
疲れたら休めばいい。お客のためにインフラ整備されている。おすすめできる地方都市だ。
尾道の旅行風景は、いかのページがイメージがわかる。
観光客は、いつでも万全の体調ではない。そのためのインフラが必要だ。また、観光客は、一つの目的だけで旅行には来ない。一つの街や都市で観光が終わるのではない。
移動というルートでの戦略が必要となる。これは、関東地方の町が、鉄道路線ごとにイメージが作られていることと似ている。東急田園都市線沿いの横浜市民は、横浜市に愛着はないだろう。
また、ストーリーが人々をひきつける。街のストーリーを訴えることも大切だ、そこにさらにインフラや旅行ルートを考えた戦略が必要だろう。
しまなみ海道は、はっきり言って美しい、それだけでなく、素人からプロまで、疲れたら途中下車できるシステムが作られている。そのための投資が行われている。もともとは、四国と本州をつなぐものだったが、丁寧に手入れされている。
そのようなはっきりとした土台があって、観光客をひきつけている。
そのような根拠が必要だ。
サラリーマンがいかせること
以上で地方経済、地方都市のブランドのケースの話はいったんおわりだ。
ここからは、サラリーマンが何を学べるかという点だ。
サラリーマンには、ライバル、競合がいる。それは、多くの点では、同僚かもしれないし、もう少し広げてみると、ライバル会社かもしれない。
そのときに、ブランドという武器を持つことを考えよう。強みをアピールする考えだ。
そのときに、前提条件を考えてほしい。その強みは、圧倒的か、根拠のあるものか。強みは実は相対的でいい。しまなみ海道の自転車道、サイクリングロードも世界一のものではないし、景色が美しいだけで、最高の環境ではない、しかし、ライバルが日本国内にいないのだ。海外には、もっといい道、整備された環境のサイクリングロードがあるだろう。しかし、商圏である日本にはない。その程度の圧倒的差異でいい。
これをブランドとして、周りのひとにコミュニケーションをとっていく考えがある。