アニュアルレポートを分析して就職や転職に役立つだろうかという疑問に答えておきたい。それは、会社のガバナンスの程度によるため、ガバナンスの具合を調べれば有効だという結論になる。
アニュアルレポートが有効だとする記事二つはこちらだ。
kanjuseitosyakaitojounetsu.hatenablog.com
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分析
会社は、縦社会だ。会社がはぐるまといわれるゆえんだ。
同時にさるやまだ。
縦社会というのは、上司の命令を部下がきちんと理解し行動することである。
中期経営計画は社長が認定する。つまり、社長の命令だ。その通常3年の計画に反しない一年計画が作られる。その一年計画に従い、従業員(社員)は業務をおこなう。そして、末端の社員は、その上司の命令に従い業務を行う。はぐるまという仕組みだ。命令が社長のものかた順々に矢印でつながるイメージだ。
しかし、我々は、さるやまのさるだ。はぐるまのような難しいことは、わからない。普段会わない社長の意向はわからないし、中期経営計画もわからない。そのため、現場というところで勝手に仕事をする。ちいさなグループをさるやまとして、その現場のえらいひとをさるやまのボスとして、従うのだ。
とうぜん、さるやまの度合いがあがれば、中期経営計画の戦略は意味がない。
それに対応する概念がガバナンスだ。企業統治と訳することが適切かもしれない。
我々が、はぐるまになるには、ガバナンスが大切だ。具体的には、社員の人権をまもるとか、コンプライアンスとか、部下が上司の命令をまもるとかそういうことだ。労働時間をまもるとか、そういうことだ。
そのような、法律を理解し、まもる組織が利益をあげる。
その点を理解することで、アニュアルレポートによる分析は意味がある。
今までは、日本には、コンプライアンスやガバナンスの概念はなかった。
これらが注目されたのは、戦略コンサルが戦略をたてて、それの成果があがらなかったことからはじまった。効果がなかったことにより、分析されたのだ。
参考文献
コンプライアンスの前に法の知識